秋と芋
自転車通勤をしていると、外気温に敏感になる。
この頃は、風を切って走ると肌寒く感じる。
暑さ寒さも彼岸まで、とは言うがまさしくその通りなのだと痛感。
金木犀の香りも一層強まり、秋らしさが感じられる。
空を見ればうろこ雲。
女心と秋の空と言わんばかりに天気は変わり、今日の夕方には雨が降った。
数年前、金木犀の香りが好きすぎて、通勤途中に見かけた金木犀がいつまで香るか
確かめたことがあった。
雨が降ったり、お休みの日は調べなかったりしたが、大体1−2週間で匂いは
なくなり、橙色の絨毯を残す。
今日の雨で幾分かは落ちてしまったかもしれない。
秋の匂いといえばもう一つ、焼き芋の匂いがある。
秋口に車で販売するタイプの焼き芋屋を見かけたら、必ず買っている。
それが秋をお出迎えする儀式のようで、毎年欠かさない。
とある行事で美味しいと噂のサツマイモを何種類も揃え、焼き芋をやったことがある。
芋神様と呼ばれるほどに買い込んで、かなりの数を振る舞った。
その中で、小さい子にも大ウケだったお芋が安納芋。
種子島で作られているブランドで、焼くと中身が鮮やかなオレンジ色に色付く。
アルミホイルに巻いて焼くと蜜がべたーっと出るほどの甘み。
数年前からキロ単位で買い込んで焼き芋を作っている。
けど、安納芋の焼き芋は冬になってから作る。
本格的な寒さと焼き芋の温かさが美味しさを引き立てるからね。
外で嗅ぐ焼き芋の匂いで秋を感じ、味覚で感じる頃には冬が訪れる。
今年もまた、焼き芋を作ろう。